without_siの日記 「泥の城」

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インパスされたミミック、されなかったミミック

インパス――鑑定の呪文。宝箱にかけると、中に何が入っているか大まかに知ることが出来る。中身がお金なら黄色に、お宝なら青色に、トラップモンスターの「ミミック」なら赤く光る。使いたいダンジョンに限って習得が間に合っていなかったりもします。

 

 プレイヤーにとっては非常に便利な呪文ですけれども、当のミミックからすればまったくコンセプト殺し。宝箱の中身が光る……という仕組みならば、本人にも使われたのが見えているはずです。使われたミミックはどんな気持ちなんだろうなあ……と、少しだけ考えてみたりもします。

使われなかったミミックについても。

無論、自然な道理もございます……「引っかかったな、バカメー!!」と、嘲る声もあるでしょう。その一方で逆の思案もあるはずです。「インパスを『使うまでもない』と、判断したのか……!?」と。インパスの消費MP1か3程度を、ミミックごときに使うのがもったいない!!と。こういう場合、実際には単なる面倒がりが多いと思いますけど。

強そうな冒険者を見つけると、「開けるな、開けるな!!」と念じているのかもしれません。開けられたら戦わなければなりません、そして戦ったら……?連中も普段がラクなぶん、ある場面に至っては難儀な務めでございます。

 

 翻って、インパスを使われたら少し安心する部分もあるでしょうね。お金かお宝かを、わざわざ貴重な魔力を使ってまで判別する遊びはございませんから。手柄は立てられませんけれども、少なくとも負けてしまう道理はない。鑑定で敵のリソースや時間を削ることが出来た……と考えれば、それはそれで小さな貢献ではありますし。

いずれにしても、因果のある魔物と呪文だなあと、思い返してみた次第です。

 

――そういえば、一度だけ「遊んだ」こともあります。

 

 「ドラクエ5」のミミックは他のシリーズに比べると割合弱く、動かれると強い一方でけっこう手番休みが効く。即死呪文なんかは大きなリスクのひとつではありますけれども、先んじてMPを吸収してあげればどうということはない。

……そして、倒すとたまにちいさなメダルを落とす。数を揃えれば貴重な武具と交換できますから、狙わない手はございません。何の気なしにインパスして、赤く光らせて。思い直してそのまま開けました。ええ、もちろん倒しましたとも。

 

 中身がワナであることを看破されたうえで、ワナに正面から突っ込んできて、そのまま突破される。連中にとってはまさしく最大の侮辱に違いありません。つくづく悪いことをしました。……とは、あんまり思っていません。過去に全滅させられたこともあったし。

果たしてどんな負け顔をしていたでしょう。